(1)あれほどひどい罪を犯したのだから、政府も罰を与え___だろう。
1 ないわけでもない
2 ないでもない
3 るはずもない
4 ずにはおかない
答は4番
【解説】
「~ずにはおかない」
〔例文〕
あれほどひどい罪を犯したのだから、政府も罰を与えずにはおかないだろう。
〔構文〕
Vナイ形+ずにはおかない
〔意味〕
「必ず~する」
「ずにはおかない」は、「Aずにはおかない」で「Aするしかない/必ずAする」という意味です。
この表現は「Aをしないと気持ちがおさまらない」という時に使うことが多く、Aは自発的·積極的な行動であることが多いです。
1「ないわけでもない」は「Aないわけでもない」で「Aする余地もある」という消極的な態度を表す言い方です。
例文1)
どうしても必要というのなら、お金を貸してあげないわけでもない。
2「ないでもない」も1「ないわけでもない」とほぼ同様の意味です。
例文2)
どうしても必要というのなら、お金を貸してあげないでもない。
3「るはずもない」は、「Aはずも(が)ない」で「Aの可能性は当然ない」という意味になります。
例文3)
10年前に家出をした息子がどこで何をしているかなど、両親さえ知るはずもなかった。
(2)ノックもしないで部屋に入る失礼___態度に、私は思わずムッとしてしまった。
1 ときたら
2 極まりない
3 に足る
4 まじき
答は2番
【解説】
「~極まりない」
〔例文〕
ノックもしないで部屋に入る失礼極まりない態度に、私は思わずムッとしてしまった。
〔構文〕
ナadj(なこと)/イadjこと+極まりない
〔意味〕
「この上なく~だ/非常に~だ」
「極まりない」は、「A極まりない」で「これ以上ないほどAだ」という意味です。
Aには、話し手の感情を表す言葉がよくきます。
「極まりない」の他に「極まる」(例文1)という言い方もあります。
「極まる」は「極まりない」の肯定形ですが、意味は同じです。
例文1)
ノックもしないで部屋に入る失礼極まる態度に、私は思わずムッとしてしまった。
1「ときたら」は「Aときたら」で「Aは」という意味で、話し手のあきれた気持ちを表します。
例文2)
彼ときたら、1時間も遅刻したのに、全然謝ろうともしない。
3「足る」は「Aに足る」で「Aの価値が十分にある」という意味になります。
例文3)
彼の料理は、多くの食通をうならせるに足るほどすばらしい。
4「まじき」は「Aまじき」で「Aしてはいけない(こと·もの)」という意味になります。
例文4)
授業に全く出席しないなど、学生にあるまじき行為だ。
(3)私の書いた小説がこのような世界的な賞をいただくとは、光栄の___です。
1 ゆえ
2 足る
3 ならでは
4 至り
答は4番
【解説】
「~の至り」
〔例文〕
私の書いた小説がこのような世界的な賞をいただくとは、光栄の至りです。
〔構文〕
N+の至り
〔意味〕
「最高の~です」
「~の至り」は、「Aの至り」で「最高に/非常にAだ」という意味です。
ずばり「光栄の至り」という表現で使われることが多いです。覚えましょう!!
1「ゆえ」は、「Aゆえ」で「Aだから/のために」という意味になります。
例文1)
私の父は、貧しさゆえ十分に学校に通うことができなかった。
2「足る」は「Aに足る」で「Aの価値が十分にある」という意味になります。
例文2)
彼の料理は、多くの食通をうならせるに足るほどすばらしい。
3「ならでは」は「Aならでは」で「Aにふさわしく/特有の」という意味になります。
例文3)
子どもならではの生き生きした絵に、見る人は皆、顔をほころばせた。
(4)大変ご迷惑をおかけいたしましたが、子供のした___許してやってください。
1 こととて
2 ことなしに
3 ゆえに
4 以上
答は1番
【解説】
「~こととて」
〔例文〕
大変ご迷惑をおかけいたしましたが、子供のしたこととて許してやってください。
〔構文〕
V普通形/Nの+こととて
〔意味〕
「~なので」
「~こととて」は、「Aこととて」で「Aなので/だから~」という意味です。
「こととて」の後には、謝罪や許しを求める表現がよくきます。
2「ことなしに」は「Aことなしに」で「Aをしないで~」という意味です。
例文1)
我々人類は、動物や植物を犠牲にすることなしに生きることはできない。
3「ゆえ」は、「Aゆえ」で「Aだから/のために」という意味になります。
例文2)
私の父は、貧しさゆえ十分に学校に通うことができなかった。
4「以上」は「A以上(は)、B」で、「Aという状況/立場/事情なのだから、Bであるのが当然だ」という意味になります。
例文3)
親の反対を押し切ってこの仕事に就いた以上、成功するまで辞めるつもりはない。
(5)我々人類は、動物や植物を犠牲にする___生きることはできない。
1 ことなしに
2 なくしては
3 ために
4 からには
答は1番
【解説】
「~ことなしに」
〔例文〕
我々人類は、動物や植物を犠牲にすることなしに生きることはできない。
〔構文〕
V辞書形+ことなしに
〔意味〕
「~しないで」
「~ことなしに」は、「Aことなしに」で「Aをしないで~」という意味です。
上の例文のように「AことなしにBない」という文型になることが多いです。このとき「Bするには、Aすることが必要だ」という意味になります。
2「なくしては」は、「Aなくしては」で「もしAがなかったら」という意味です。
例文1)
家族や仲間の協力なくしては、とても留学生活を続けることはできなかっただろう。
3「ために」はひっかけです。
4「からには」は「Aからには」で「Aなのだから」という意味になります。
例文2)
留学生として日本に来たからには、学位をとるまで絶対に国に帰らないつもりだ。